何と!乳児と中学生にインフルエンザ予防接種は効果なし!?
世界的な大規模調査での研究成果
インフルエンザのワクチンを接種しても、6〜11カ月の乳児と13〜15歳の中学生には、発症防止効果がないとの研究成果を、慶応大などの研究チームが発表したと、毎日新聞で報じられました。
【リンク】インフルワクチン:乳児、中学生に予防効果なし 毎日新聞
インフルエンザワクチンには、発症防止効果と重症化を防ぐ効果があります。
それぞれについての研究成果を見てみると、以下のようになります。
インフルエンザワクチンの発症防止効果
発症防止効果とは、「インフルエンザ予防接種を受けた結果、インフルエンザを発症しなかった」、要は要望接種を受けたからインフルエンザにかからなかったということです。
調査研究の結果、6〜11ヶ月の乳児は、A型で発症防止効果がみられなかったようです。
13〜15歳は、A型もB型も発症防止効果がなかったそうです。
そして、以前からワクチンの効果が低いとされるB型は、全年齢で26%しか発症防止効果がないとの結果になったようです。
(しかし、今季からB型のワクチンが増えるので、改善されるかもしれませんね。)
ちなみに1〜12歳では6〜7割の発症防止効果が見込まれていて、特にH1N1型では効果が高いそうです。
インフルエンザワクチンの重症化を防ぐ効果
インフルエンザワクチンには、インフルエンザ脳症などの重症化を防ぐ効果もあります。
全年齢を対象に調べた結果、重症化の可能性がA型全体で76%減り、H1N1型では90%減ることが確認されたそうです。
残念ながらB型は、重症化を防ぐ効果も確認されなかったとのことです。
この結果を見ると、乳児がインフルエンザ予防接種を受けても発症防止効果は無いが、重症化を防ぐ効果は期待できるようです。
(ただし、B型は除く)
乳児はインフルエンザ予防接種を受けるべきか
2015年現在、日本では生後6ヶ月以上の赤ちゃんはインフルエンザ予防接種を受けることができます。
近年は、1歳未満の接種も徐々に増えているとのことですが・・・。
接種するかどうかは、赤ちゃんやパパママの環境と考え方次第だと思います。
何が何でも重症化を阻止したいのであれば、接種するのもよいと思いますし、インフルエンザにかかってしまうなら、重症化してもしなくても同じだと考えるならば接種しなくてもよいと思います。
そもそも、パパママや兄弟がインフルエンザの予防接種を受けないのであれば、赤ちゃんだけが受けても発症防止は難しいでしょう。
ここはパパママ、コストやリスクを考えて決断しましょうね。
次回は、昨シーズン(2014-2015)の、我が家で”集団感染”したインフルエンザについてお話をします。